江戸時代の初期ごろより酒造りが盛んになった、京都市南部に位置する伏見エリア。
そのなかでも「月桂冠」は、この地で約400年醸造を続けている全国的にも名高い酒蔵です。
そんな月桂冠が、明治時代の酒蔵を活用した記念館を開いているのを知っていますか。
「月桂冠大倉記念館」は、日本酒好きの方はもちろん、そうでない方も日本酒造りの歴史を楽しく学べるところ。
ここでは、そんな「月桂冠大倉記念館」の見どころやおすすめグッズ、周辺のレストランまでをご紹介!
風情のある酒蔵が立ち並ぶ伏見エリアの散策とともに、ぜひ立ち寄ってみてはいかがでしょうか。
月桂冠大倉記念館はどんなところ?

明治42年に建造された酒蔵で、昔ながらの日本酒醸造の様子や日本酒の歴史に触れられる記念館。
実際に酒造りをしている現場を、ガラス越しに見学できます(前日までの予約が必要)。
また、文化財に指定されている酒樽や木桶や、江戸から明治・大正期の日本酒にまつわる歴史史料も。
館内には「酒造り唄」がBGMとして流れ、風情を醸し出していますよ。
最後にはお土産として大吟醸酒がもらえるというおまけも!
博物館名 | 月桂冠大倉記念館 |
住所 | 京都市伏見区南浜町247番地 |
アクセス | 京阪本線中書島駅より徒歩5分、伏見桃山駅より徒歩10分 |
入館料 | 【大人】400円/【中学・高校生】100円 *おみやげ付き:大吟醸酒180mL 1本(未成年は絵葉書) |
開館時間 | 9:30~16:30 |
休館日 | 8月13日~16日、12月28日~1月4日 |
公式HP | https://www.gekkeikan.co.jp/enjoy/museum/ |
月桂冠大倉記念館の見どころは?

展示室は、酒造りの各種用具を工程別に並べた展示室Ⅰと月桂冠創業から約400年の歴史を酒器や当時の商品などを見ながら振り返る展示室Ⅱに分かれています。
展示室Ⅰでは日本酒がどのように醸造されているかを蒸し米、麹づくりなど工程を追いながら学ぶことができます。
ここに展示してある用具類は京都市の有形民俗文化財に指定されている貴重なもので、かつての杜氏の職人技がうかがい知れます。
前日までに予約できた方はこのあと、月桂冠酒香房で実際の醸造を見学するとより理解が深まるでしょう。
月桂冠大倉記念館は子ども向け?大人向け?

「月桂冠大倉記念館」は、古い酒蔵の風情と日本酒の歴史が楽しめる博物館。
日本酒好きの方にとっては、伏見観光の際には絶対外せないスポットです。
そうでない方にとっても、日本の伝統的なモノづくりである日本酒醸造を古の酒蔵の風情を感じながら貴重な資料とともに学べるので、きっと楽しめるでしょう。
妊娠中や授乳期の女性は、アルコールは禁物!
見学だけ楽しんで、利き酒は控えるようにしましょう。
昔の建物なのでバリアフリーではありませんが、気になるのは出入口の段差くらい。
また、係員に頼めば補助してもらえますよ。
月桂冠大倉記念館ではどんなことが体験できる?

ひと通り見学してロビーに戻ってくると、利き酒コーナーが登場!
「レトロボトル大吟醸」など3種類の試飲が、20歳以上ならだれでも無料で楽しめます。
日本酒醸造の文化や実際の醸造しているところを見たあとでは、いつもと違う味わいを感じるかも。
これら3種類のお酒は売店で販売しているので、どれをお土産にするのか選ぶ楽しみもありますよ。
お好きな方は、腰を落ち着けてじっくり飲みたい気分にさせられます。
さすが月桂冠!商売上手ですよね。
ミュージアムショップで買いたい!おすすめのグッズ・お土産
見学ができる月桂冠酒香房で醸造した「大吟醸しぼりたて生原酒」は、ここでしか購入できない限定品。
実際に醸造現場を見学された方には、いい旅の思い出になりそう。
ただし、賞味期間が2週間と短いのでその点は要注意!
また、キャップをひっくり返すとそのままお猪口になるレトロボトルの吟醸酒もおすすめ!
これが鉄道の駅で売られることで、月桂冠の名が全国に知れ渡るきっかけになったとか。
その他にも利き酒コーナーで試飲した、限定の日本酒が販売されています。
グッズ名 | 月桂冠酒香房 大吟醸しぼりたて生原酒 |
販売価格 | 1,280円 |
グッズ名 | 月桂冠 レトロボトル吟醸酒 |
販売価格 | 2,200円 |
月桂冠大倉記念館のクチコミをご紹介!

酒好きでなくても楽した♪
入り口では可愛いお土産までくれますよ。
これだけで入場料をカバーしている感じなので、ほぼ無料みたい!

格安の400円で見学できるからおすすめ!
普段は日本酒をあまり飲みませんが、展示内容に趣向が凝らされてて、興味が尽きることはありませんでした。

予約しないと記念館だけの見学に…。
予約は必須です!!
お土産の大吟醸酒で元がとれそうな、400円という入館料に評価が高いよう。
日本の伝統文化でもある酒造りが学べて、日本酒をあまり飲まない方にも興味深い展示内容になっています。
ただし、実際に醸造している酒香房の見学は予約制!
予約せずに訪れた方は残念な結果になったよう…。
興味がある方は、かならず予約して訪問するようにしましょう。
月桂冠大倉記念館周辺のおすすめレストラン・カフェ3選
酒蔵を改装した空間で料理とお酒が味わえる「京の台所 月の蔵人」
記念館から徒歩3分にある、むかし月桂冠の酒蔵だったところを改装した日本酒レストラン。
こちらは大正時代の建築です。
名物料理は、大吟醸酒をまるごと一瓶使った大吟醸鍋。
スッキリとした辛口の吟醸酒とあさりベースのだしが、地元産の具材の味を深い味わいに。
鍋の後半には梅干を投入して味を変化させ、最後はさっぱりといただけます。
その他にも旬の魚や京都名物湯葉など、日本酒に合うメニューばかり。
お昼には懐石風のご膳も用意されています。
店名 | 京の台所 月の蔵人 |
公式HP | https://www.tsukinokurabito.jp/ |
営業時間 | 【平日】11:00~15:00,17:00~22:00【土日・祝日】11:00~22:00 |
定休日 | 大晦日、元旦 |
かつての月桂冠本社を改装したレトロなカフェ「伏見夢百衆」で日本酒スイーツを
大正時代には月桂冠の本社だったところを改装したレトロなカフェ。
落ち着いた雰囲気で散策に疲れた身体が癒されます。
スペシャリティは酒饅頭や清酒アイスクリームなど、日本酒を使ったスイーツ。
清酒アイスクリームは、濃厚なアイスが清酒をかけることであっさり味に変身!
この味の変化には、だれしもが驚かされます。
ほかにも、酒カステラとの相性がバッチリな本格的な水出しコーヒーもおススメ。
お酒好きの方には、利き酒セットの用意もあります。
お土産コーナーも併設されており、利き酒で気に入った日本酒を購入することもできます。
店名 | 伏見夢百衆 |
公式HP | https://ameblo.jp/fushimi-yume100shu/ |
営業時間 | 【平日】10:00~17:00、【土日・祝日】10:30~18:00 |
定休日 | 毎週月曜(祝日を除く) |
地元で50年近く親しまれる酒蔵で味わうサラダと洋食の店「サラダの店 サンチョ」
洋食屋さんでありながら、フレッシュな地元産野菜のサラダが売りのお店。
オーナーさんの親しみ溢れる接客も心地よく、地元の方でいつも賑わっています。
約20種類ほどあるサラダは、自家栽培や契約農家から仕入れた野菜をふんだんに使用。
ダブルドレッシングが味をさらに引き立てます。
クリームコロッケや照り焼きステーキなど、定番の洋食メニューも安定の味で人気です。
店名 | サラダの店 サンチョ伏見店 |
公式HP | https://sancho.co.jp/ |
営業時間 | 11:30~21:00 |
定休日 | 毎週水曜日(月1回連休あり) |
まとめ

伏見は秀吉や家康が居城としていたこともあり、町名にも毛利・福島・島津といった有力大名の名前が残っている街。
また、幕末に坂本龍馬が襲撃された寺田屋、鳥羽伏見の戦いでは官軍の屯所となった御香宮神社など観光スポットが多数あり、酒蔵が立ち並ぶ風情と並んで歴史好きにはたまらないエリアです。
月桂冠は1637年江戸初期にこの地で創業しており、この間の歴史をつぶさに経験してきました。
記念館で日本酒を味わいながら、歴史を感じる旅を堪能してはいかがでしょうか。
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