百人一首とは、100人の歌人の和歌を一首ずつ選んだ歌集のこと。
平安時代の歌人・藤原定家による「小倉百人一首」が最も有名です。
江戸時代に庶民に広がり、今では競技かるたとしても親しまれている百人一首。
今回はそんな小倉百人一首の歴史と魅力を伝える「嵯峨嵐山文華館」の見どころやおすすめグッズなどをご紹介していきます。
嵯峨嵐山文華館はどんなところ?
1階の常設展では、万葉歌人から鎌倉初期の歌人まで100人の和歌を一首ずつ編纂した小倉百人一首の歴史を、数々の資料とともに学べます。
そこに飾られたそれぞれの歌人のミニチュア人形は、江戸時代の歌仙絵をモチーフにしたもの。
一体一体、百人一首の和歌とともにずらっと展示されていて、目でたのしみながら鑑賞することができますよ。
さらに、2階の畳敷きのギャラリーでは、日本画をテーマにした企画展が開催。
令和2年2月には、漫画や映画でブームとなった競技かるたの大会「第一回ちはやふる小倉山杯」が開催され、注目をあびたことでも知られています。
博物館名 | 嵯峨嵐山文華館 |
住所 | 京都府京都市右京区嵯峨天龍寺芒ノ馬場町11 |
アクセス | 京福電鉄線嵐山駅より徒歩7分 |
入館料 | (大人)900円/(高校生)500円/(小中学生)300円 |
開館時間 | 10:00~17:00 |
休館日 | 火曜(祝日の場合は翌日)、年末年始 |
公式HP | https://www.samac.jp/ |
嵯峨嵐山文華館の見どころは?
常設展の見どころは「百人一首ヒストリー」。
選者である藤原定家から漫画「ちはやふる」まで、小倉百人一首の歴史が分かりやすく解説されています。
誰もが知っている百人一首ですが、その世界をより深く理解するのに役立ちますよ。
万葉歌人の自然をのびやかに描くスタイルから、平安歌人の技巧を凝らした歌、女流歌人の繊細な心のひだをしっとりと歌い上げた歌まで、一首一首をじっくり鑑賞してみましょう。
嵯峨嵐山文華館は子ども向け?大人向け?
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小倉百人一首を学ぶ博物館。
そのため、和歌を理解できる年齢にならないと楽しめないでしょう。
年齢層は高めですが、古典文学などに親しみを持ち出した高校生の姿もちらほら。
車いすでの入館は可能ですが、館内には靴を脱いで上がるスタイルのため、タイヤを拭いてから上がるようにしましょう。
また、2階の畳敷きの展示室への入館は車いすを下りる必要があるのでご注意を。
嵯峨嵐山文華館ではどんな体験ができる?
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不定期で開催されるイベントは、嵯峨嵐山文華館でしか体験できないものばかり!
競技かるた講座は初心者コースからあり、こどもから大人まで、基本をわかりやすく解説してくれますよ。
そのほかにも、TV「プレバト」でおなじみの夏井いつき先生による句会ライブや、鵜匠によるトークイベントなどを開催。
予定が合ったらぜひ参加してみよう!
嵯峨嵐山文華館ならではの展示方法に注目!
2階で開催される企画展は、百人一首にまつわるものばかりではありません。
竹久夢二や竹内栖鳳・江戸時代の旅をテーマにした版画など、日本画の粋を伝える展示を年に数回開催しています。
畳敷きのギャラリーは国内でも珍しく、畳に座って鑑賞できるように展示品も低い位置にセッティングされています。
これは日本古来の美術工芸品を鑑賞するスタイル。
いつもとは違った趣で楽しめ、落ち着いて鑑賞できると来場者には評判です。
ミュージアムショップで買いたい!おすすめのグッズ・お土産
観覧の後はミュージアムショップを覗いてお気に入りのグッズやお土産を。
ここでは百人一首に関連した書籍やグッズ、企画展に合わせた資料類などが多く並んでいます。
おすすめはやはり、百人一首の歌かるた。
いくつかの種類が販売されているので、お気に入りの絵柄をチョイスすることができますよ。
初心者向けのきまり字が印刷されたものや、狭いスペースでも遊べる半分のサイズの小型かるたなどが人気のよう。
今では正月に遊ぶ機会も減っていますが、日本人ならば一家に一セットは置いておきたいものです。
グッズ名 | ほぼ日 百人一首 |
販売価格 | 500円 |
嵯峨嵐山文華館のクチコミをご紹介!

落ち着いた空間と情緒のある施設に、百人一首好きでなくとも心が奪われます。
また行きたいです。

こちらは渡月橋と小倉山が近く、自然豊かな絶好のロケーション!
喧騒を忘れてしまうほどの素敵な空間でながめる展示物もまた良し。

あまりに展示がショボくて驚いた。
歴史や百人一首に興味がなければつまらない。
嵯峨嵐山文華館は、百人一首に特化した博物館。
来場者が大量に押し寄せるということもなく、落ち着いた空間でゆっくり観覧できそう。
渡月橋を上流に少し歩いただけのロケーションにも関わらず、喧騒から離れて静かな時間を過ごせるのは良い評価につながっています。
一方、展示品がそれほど多くなく、派手でもないため、訪れる人によっては不満に感じることも。
ただ、それも少数の方だけで、総じて良いクチコミが多い博物館です。
嵯峨嵐山文華館周辺のおすすめレストラン・カフェ3選
館内にある京懐石風フレンチの祇園おくむらプロデュースのカフェ「OMOKAGE テラス」
この文華館は嵐山の喧騒から逃れ、静けさを味わえるのが魅力。
館内にあるこちらのカフェも、庭に面して落ち着いた雰囲気が特徴です。
祇園で懐石風フレンチを供している「おくむら」がプロデュースしており、気軽なメニューにもそれぞれ一工夫が。
おすすめは牛しぐれ煮と伝統京野菜九条ねぎが乗ったうどん。
甘辛のしぐれ煮と香り高いしゃきしゃきのねぎは相性バッチリ、京七味の刺激で食が進みます。
もっちり食感の米粉のパンを使ったトーストも各種揃っているので、こちらもどうぞ。
店名 | OMOKAGE テラス |
公式HP | https://www.samac.jp/about/#cafe |
営業時間 | 【平日】10:00~17:00 |
定休日 | 火曜(祝日の場合は翌日)、年末年始 |
渡月橋のたもとで川面を眺めながらほっこりと桜餅を。「琴きき茶屋」
江戸時代の終わりごろから渡月橋のたもとで営業を続ける、桜餅の名店。
こちらの桜餅はもち米の道明寺に餡を包んだあんころ餅風と、甘さ控えめの道明寺に桜の葉を巻いたものの二種類があります。
あんこを使わない桜餅は道明寺にしっかり甘みがついており、塩漬けの桜の葉がいいバランスのお味。
他ではお目にかかれないこの店のオリジナルで、お土産も販売されていますよ。
店内から眺める桂川と対岸の山の緑が、さらに心を和ませてくれます。
店名 | 琴きき茶屋 |
公式HP | http://www.kotokikichaya.co.jp/index.html |
営業時間 | 11:00~17:00 |
定休日 | 毎週水・木曜 |
「湯豆腐 嵯峨野(さがの)」で、上品な京の豆腐に舌鼓。
京の豆腐と言えば「森嘉(もりか)」。
作家・司馬遼太郎が「日本の文化を食べている気がする」と評した名高い豆腐店です。
この森嘉の豆腐を使った湯豆腐専門店が、この湯豆腐嵯峨野。
シンプルな湯豆腐は昆布だしで炊き上げており、優しい大豆の香りと口の中でとろける食感がとても上品。
冬場は特に胃袋に暖かさが染み渡ります。
これを、渡月橋から数分の距離にありながら静けさに包まれた、数寄屋風のお座敷で召し上がります。
料理は湯豆腐のコースのみで、夏場には湯豆腐に代えて辛子豆腐やそうめんをメインにすることができます。
店名 | 湯豆腐 嵯峨野 |
公式HP | http://www.kyoto-sagano.jp/index.html |
営業時間 | 11:00~19:00 |
定休日 | 7月の第4水・木曜、年末年始 |
まとめ

春の桜、夏の深緑、秋の紅葉、冬の雪景色と四季を通じた景勝地として多くの観光客をひきつける嵐山。
もともとは平安時代の貴族の別荘地として開けました。
渡月橋から上流を眺めると桂川の流れと右手の小倉山、左手の岩田山の緑が迫って当時と同じ景色が楽しめます。
嵯峨嵐山文華館はその右手方向に歩いて数分の名刹天龍寺のほど近く。
平安貴族が親しんだ景勝に溶け込むように存在しています。
ぜひ嵐山散策のコースに組み入れてみてください。
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